№21<質問>

「せっかく骨を折って女性管理職に抜擢したのに・・・」

仕事ができて、しっかり者の女性に、プロジェクトのリーダーに抜擢しようとしたら、
「自信がない・・・」
と断られてしまいました。
「大丈夫だから、フォローするから」
と、説得したのですが、ダメでした。
自分なら(男なら)、ちょっと不安があっても、チャンス!と思うし、そこで断ったら、
「あいつ自信ないんだ」
と、周囲に思われるのがシャクだから、無理しても受けるのに・・・
せっかく、目をかけて、上司にも許可取って、チャンスを与えてあげたのに、自分の上司としても立場も軽んじられたような。

<アドバイス>

せっかく骨折りをされて女性管理職に抜擢したのに・・・が、よくわかります。
本来、女性は自信がないのです。
いつも、不安を持ち、周囲に助けを求め、仲間と協力して、子育てや介護をしてきました。
これは、不安を持つから、ちょっとした変化にも気がつく。
周囲に助けをすぐに求め、小さなことでも仲間と協力するから、家事・育児・介護のマルチタスクがこなせる。

でも、男性が作り上げてきたビジネス社会では、そうはいかないですね。

”インポスター症候群”をご存知でしょうか?
フォーチュン誌の「世界で最も有力な女性50人」の一人に選ばれた、フェイスブックCOOのシェリル・サンドバーグが、世界中で読まれた著書のLEAN IN(リーン・イン) で、自身がインポスター症候群で、悩んでいたと告白したことで、広く認知されました。

Wikipediaにも書かれていますが、
自分の成功は、単なる幸運やタイミングのせいとして見過ごされるか、実際より能力があると他人を信じ込ませることで手に入れたものだと考える思考で、特に、社会的に成功した女性に多いと言われています。
なので、常に自身のキャリアを信じることができず、ネガティブな状態に陥ってしまいます。

では、どう対処すればよいか?
それは、今後、徐々に他の質問内容と連動させて、解説していきます。

【参考、引用】
1)小林晃洋,社会的プレッシャーがワーキングメモリに及ぼす影響の男女差
2)橘 玲,女と男 なぜわかりあえないのか ,文藝春秋 ,2020年6月19日
3)中室牧子,リクルートマネジメントソリューションズ,男子と女子の学習行動に違いはあるのか?,2016年7月11日
4)ウ リ・ニーズィー、ジョン・A・リスト 、その問題、経済学で解決できます,東洋経済新報社、2014年
5) アデコ,女性に多いインポスター症候群とは?
6)naturallink,女性はなぜメンタルが弱いのか,2011.4.7

【今回の関連質問箱№】
№122、56、21