№153<質問>

女性管理職を阻む要因はたくさんあるようですが、代表的なものを知りたい

<アドバイス>

”女性管理職を阻む(はばむ)大きな3つの壁”があると言われています。

第1の壁
“男らしさ”、”女らしさ”という枠の中で”そうあるべき”という偏見や差別である”ジェンダー・バイアス”の存在です。

20代の初期キャリアは、一人前になる重要な時期ですが、男性とは微妙に仕事内容が異なるケースが少なくありません。
”ジェンダー・バイアス”から、面倒な仕事を女性にまかせると可愛そうという気持ちで、困難な仕事を与えない場面が多く見受けられます。

そのなると、女性社員が一人前になったときに、男性との経験値に差が生じ、柔軟性やタフさ、ビジネスマナー等で劣ってしまいます。

第2の壁
妊娠・育児期は、一時的に仕事をセーブせざるを得なくなります。
この時に、どのくらいセーブするかで、キャリアにかなりの差が出てしまいます。

手厚い育児支援制度がある企業では、1人目、さらに2人目と時短勤務を利用しているうちに、10年近く時短ということにもなります。

また、上司も妊娠・育児中の女性に、困難な仕事や大きな仕事は振りにくく、割り振られる仕事の幅は狭まってしまいます。
これらは、上司からすれば女性社員への配慮ですが、
結果的には
「ぬるま湯体質に慣れてしまう」
「期待されていないのでは?とやる気を失う」等
思惑とは違う結果になりがちです。

第3の壁
管理職に対するプライベートを犠牲にして『管理職=長時間労働=仕事第一主義!!』というイメージです。
周りの男性管理職を見ていると、仕事の拘束時間が長く「育児をしている自分にはとても無理」と女性社員は思ってしまいます。

このように3つの壁の認識をまずは、する必要があります。
そして、下記の事柄に着手していきましょう。
・社内の働き方改革への取り組み
・20代の初期キャリアのころに、仕事のやりがいや目標とするキャリア像を醸成させる
・女性社員が仕事に対して強い意欲や責務への自覚を持てるようにする

こういった男×女の特性を理解した、女性管理職育成や女性活躍推進のための”仕組み作り”が必要です。 “男×女活用®で、経営革新”を提供する お手伝い(コンサル)しますので、お声掛けください。

【参考、引用】
1)THE Adecco Group,Power of Work,女性管理職を阻む第1、第2の壁
2)パーソル総合研究所,女性管理職登用を阻む「就業時間の壁」,2015年07月09日
3)山口一男,「ホワイトカラー正社員の管理職割合の男女格差の決定要因 –女性であることの不当な社会的不利益と、その解消施策について,RIETI Discussion Paper Series 13-J-069

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