№88<質問>

わが社の女性は管理職になりたがりません。
採用活動で、女性活躍推進の時代に、女性管理職を増やせない企業は”男女差別”の風潮があると指摘されてしまいました。
経営者として、男女関係なくチャンスを与えているのですが、どうすればよいのでしょう?

<アドバイス>

言われるように、女性の管理職比率が増えない大きな要因のひとつに、”女性が管理職になりたがらない”が、挙げられています。

一般的に
男性は、戦って地位や力を手に入れるやり方で、これが男性が作り上げたビジネス社会の根幹になっています。
女性は、皆と仲良く、楽しく仕事をしたいので、責務やプライベートな時間を仕事に取られることを好みません。3)

この女性の特性を、
厚生労働省の調査1)では、女性の活躍を推進する上で必要な取り組みとして「女性のモチベーションや職業意識を高めるための研修機会の付与」に38.1%もあげられていることで、
裏を返せば、「女性のモチベーションや職業意識が低い」と、職場が捉えていると言えます。

女性は「管理職意向がない」からといって「成長意欲が低い」のではなく、男性や今までのスーパーレディの女性管理職の間違った先入観です。
仕事への意欲が低いのではなく、「成長意欲」がある女性が管理職を目指すには、これまでの”管理職”のあり方を見直し、女性が”管理職として働きやすい環境”を整備することが必要です。

また、気をつけないといけないのは、男性だけでも熾烈なポスト争いをしているなか、安易に女性活躍推進と言うことで昇進させると、管理職準備ができていない女性を潰すだけではなく、社内の男性の士気にも影響します。

なぜ、女性管理職創出が必要なのか?をしっかりと、捉えて、それを社内全体に理解してもらえれば、女性だけではなく、”働きやすい職場”になって、経営効率も上がります。

必要なことは、こういった女性特有の置かれた環境を理解した、女性管理職育成や女性活躍推進のための”仕組み作り”が必要ということです。 お手伝い(コンサル)しますので、お声掛けください。

引用
1)厚生労働省,平成26年度雇用均等基本調査
2)日経プレジデントウーマン,女性が管理職になりたくない本当の理由は何か,2020年
3)パーソル総合研究所,「管理職になりたがらない女性」を「意欲が低い女性」と同一視してはいけない,2019年